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世界で一番読まれているビジネス書とは?「7つの習慣」スティーブン.R.コヴィー(著)

2017/09/11

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あなたは、「7つの習慣」というビジネス書をご存知ですか?

この記事を読んでいらっしゃるということは、おそらくこのような方ではないでしょうか。

  • 「7つの習慣」を読んだことがあって、もう一度全体を復習したい。
  • 「7つの習慣」を持っているが、途中で断念してしまった。
  • 「7つの習慣」を購入したが、積ん読(机の上に積んだままで読んでいない)になっている。
  • 「7つの習慣」の話を聞いて興味を持っている。

今回の記事では、このような方を対象にして、短時間で読めるように概要をまとめてみましたので、これを読んで「面白そうかな」と思った方は、ぜひ原書を読んでいただければと思います。

7つの習慣とは

当時米国の大学教授であったスティーブン.R.コヴィー博士は、米国の建国以来200年間に書かれた成功に関する著作物を調査し、
その結果、成功に関する共通点を導き出しました。その調査を集大成としてまとめたのが、
書籍「7つの習慣-成功には原則があった!」(原題:The Seven Habits of Highly Effective People)です。

Ⅰ.私的成功
第一の習慣:主体性を発揮する
第二の習慣:目的を持って始める
第三の習慣:重要事項を優先する

Ⅱ.公的成功
第四の習慣:Win-Winを考える
第五の習慣:理解してから理解される
第六の習慣:相乗効果を発揮する

Ⅲ.再新再生
第七の習慣:刃を研ぐ

この7つの習慣は、米国で1989年の発売以来、3,000万部以上を売り上げている大ベストセラーになりました。
その後、世界35ヶ国語に翻訳され、日本でも1996年に発売され、180万部を突破しており、「聖書の次に売れている書籍」とまで言われています。

2002年、『フォーブス』誌の「もっとも影響を与えたマネジメント部門の書籍」のトップ10にランクインし、『チーフ・エグゼクティブ・マガジン』誌では「20世紀にもっとも影響を与えた2大ビジネス書」のひとつに選ばれました。

書籍の内容はリーダーシップ・トレーニングとしても開発され、組織変革や自己変革を目的に世界60ヶ国以上で導入されています。最近では、企業だけではなく、小学生向けのプログラムなども開発されています。

スティーブン・R・コヴィーとは

05

写真:http://irorio.jp/naotosasaki/20120720/19265/

1952年生まれ(2016年7月死去)。ブリガムヤング大学で、学長補佐、および経営管理と組織行動学の教授を務めました。 フランクリン・コヴィー社(本社アメリカ)の共同創設者であり副会長を歴任し、 『7つの習慣 成功には原則があった!』の著者として世界的に有名です。
英国『エコノミスト』誌では、コヴィーは今、世界で最も影響力のある思想家として評価されました。

パラダイムと原則

まずは、「7つの習慣」を学ぶことでどのような効果があるのか。どういったことを意識することで、より「7つの習慣」を理解することができるのかということをご紹介します。

テクニックは長くは続かない

大きな木

何かの分野で成功したいと思った時、あなたはどうするでしょうか。

多くの方は、会話や交渉のテクニックや知識を身につけようとしたり、ネットやテレビで見たやり方を単純に真似するのではないでしょうか。

ただ、そういった表面的なテクニックだけでは、本当の意味で人生を豊かにすることは難しい。

樹を育てようと思った時、枝葉の形を整えれば、見た目は良くなります。しかし、それを維持するためには、枝葉を整え続ける必要があります。また、枝葉だけに気を取られ、幹や根をしっかり育てないと強い風が吹けば、倒れてしまいます。

本当に素晴らしい樹木を育てるためには、幹や根をしっかりと育てる必要があります。

幹や根は、人間でいうところの「人格」だと、コヴィー博士は言っています。この「人格主義」に着目し、それを育てることが本当の意味で成功と幸せを得ることができるのだとコヴィー博士は「7つの習慣」の中で伝えてくれています。

7つの習慣で「人格」を高める

確かに人格の大事、でもどうやって高めていけばいいのだろう。あなたもそのように思われるのではないでしょうか。

人格を向上されることは、スポーツと同じです。失敗しながら、1つずつ問題点を解決していき、少しずつ成長していく必要があります。

そのように練習を続けるためには、人格を高めることを習慣化してしまうことが近道です。

例えば、あなたも「歯磨きをしないと気持ち悪い」と感じるのではないでしょうか。これは、歯磨きが習慣化し、「やらなことが不快になっている状態」になっています。これが習慣化です。

人が物事を習慣化するには、次の3要素が必要になります。

知識・・・なぜ、必要か、何をするのか
スキル・・・どのようにするか。
意欲・・・習慣化したいという思い

この3要素を頭に入れ、「7つの習慣」を習慣化することで人生をより良い方向に変化させることができます。

人は自分の見たいものしか見ていない

相手の言動をについて、「それは間違っている」と思うケースは日常の中でも訪れると思いまいます。でも、「実は、あなたの方が間違っている」という場合もあるのではないでしょうか。

人は誰しも、過去の経験や知識をフィルターにして物事を見ています。

物事の失敗をすべて他人のせいにしてしまう人は、次の3つの循環がうまく回っていないことが原因です。

See(モノの見方)

Do(モノの見方からくる行動)

Get(行動の結果から得られるもの)

あなたが望むいい結果を得るたもには、循環の出発点である「モノの見方」、いわゆる「パラダイム」を変える必要があります。

「パラダイムシフト」とは

「パラダイム」とは、「あなたが世の中を見る時の基準となる考え方」です。

では、どんなパラダイムを持てばいいのでしょうか。

コヴィー博士は、原則に基づいたパラダイムを持つ必要があるといっています。原則とは、国や時代に限らず、誰もが認める価値のことです。例えば、公正さや誠実さ、また勇気がなどが挙げられます。

原因が外(他人や組織など)にあると考える考え方「アウトサイド・イン」から、自分の内面(考え方、動機、人格など)に機会を見出す「インサイド・アウト」という考え方を持つことをコヴィー博士は7つの習慣の前提として重要視しています。

フレームワーク

7つの習慣は、人間の成長にとって大切な7つの心がけを体系化した思想であり、それぞれの習慣の関係は次のような図で表すことができます。

フレームワーク

写真:https://www.franklincovey.co.jp/training/s_7habits/

私的成功

第一の習慣から第三の習慣のことを私的成功と言い、これらは依存から自立への成長を促すものです。

第一の習慣 主体性を発揮する

「主体的である」とは、「自分の人生に対する責任を取ること」だとコヴィー博士は伝えています。

他人に批判的なことを言われたとしても、それは相手のフィルタを通して見た姿であり、自分の本当の姿を表すものではありません。

そうは言っても、他人に批判されれば、それの言葉に落ち込んでしまいます。そのように反応してしまうことは、仕方ないことですが、それを繰り返すのではなく、そのように反応してしまうことを自覚する必要があります。

自分自身が、他からの刺激に対して、反応するかを自覚することができれは、刺激に対してどのように行動するかを自身で選択することができます。

逆に自分が相手に対して、刺激を与えることができるということに気付くことができます。これを「統率力」と呼び、この統率力は周りが動くのを待つのではなく、自分の責任で行動する力です。自分の統率力の影響で、相手に変化が現れます。

第ニの習慣 目的を持って始める

コヴィー博士は、「すべてのものは2度つくられる」と言っています。例えば、家を作る場合は次のようになります。

① 完成をイメージした設計図を作成する(知的創造)
② 実際に工事を行うことで家を作る(物的創造)

この考え方を人生にも適応すると次のようになります。

① 人生の方向性をイメージする(知的創造)
② 毎日を生きる(物的創造)

第二の習慣である「目的を持って始める」とは、この「知的創造」のことを示しています。

人生における知的創造とは、自分自身で自分の脚本を作るということです。自分の生き方は、自分で決めることができるのにも関わらず、いつの間にか誰か他の人が作った脚本通りに生きています。そして、最後に「こんなはずでは、なかった」と後悔します。

そうならないために、自分の可能性から将来を想像し、良心・価値観に基づいて自分自身の脚本を作りましょう。

① 自覚
② 想像力
③ 良心

この3つの力を行使すれば、自分だけの人生を必ず見つけることができるとコヴィー博士は言っています。

常に終わりを思い描くためには、個人のミッションステートメント持つことがとても有効です。

ミッション(使命)+ ステートメット(宣言)とは、何が大切で、自分はどうなりたいかを宣言することです。ミッション・ステートメントがあれば、人生の目的を見失うことなく、毎日の生活を送ることができます。

第三の習慣 重要事項を優先する

重要事項を優先するためには、「時間管理」ではなく「行動管理」を行う必要があります。

行動管理をするにあたっては、人間の活動を「緊急度」と「重要度」に分けることが有効です。

matrix

写真:http://www.franklinplanner.co.jp/tc/7h.html

人生を充実したものにするには、この第二領域に集中することが大事だとコヴィー博士は言っています。

この第二領域には、成長に役立つ活動や第一領域を減らすための準備になります。そのためには、主体的に第三領域、第四領域の時間を第二領域に振り分けることが大切です。

公的成功

第四の習慣~第六の習慣は、”公的成功”を達成するものに位置付けられています。これは信頼を元手に人と協力体制を築き、より大きな成果の達成を目指すことです。
これらは全て私的成功を土台としてのみ、成し得るものとなります。

第四の習慣 Win-Winを考える

Win-Winとは「自分も勝ち、相手も勝つ」という考え方です。当事者全員が望ましい結果を得て、満足できる状態を目指すことです。

このWin-Winを実現させつためには、次の2つの資質が必要です。

  • 自分のWinを求めて相手に対して誠実に気持ちを伝える「勇気」
  • 相手にWinを与える「思いやり」

そして、双方のWin-Winを実現できないときには、勇気を持ってNo Deal(取引しない)を選択することが理想です。

しかし、Win-Winの結果を求めるだではうまくいきません。Win-Winを達成するためには次の5つの柱が重要です。

  • 人格・・・基礎となる自分の人格が充実している
  • 関係・・・お互いの信頼関係が強く結ばれている
  • 合意・・・双方の合意がなされ、実行協定が成立している
  • システム・・・関係を継続する仕組みが円滑に機能している
  • プロセス・・・結果に至るための望ましい過程をたどっている

第五の習慣 理解してから理解される

コミュニケーションには、読む・書く・話す・聞くがありますが、その中で最も重要なスキルは「聞く力」だとコヴィー博士は言っています。

しかし、聞く練習をする人は稀でしょう。そのため、興味がある事は興味深く聞くが、興味がないと話の一部だけを選択的に聞いてしまうという方が多いのではないでしょうか。

共感による傾聴

この「聴く」ということには次のようにレベルがあります。

  • レベル0:無視する
  • レベル1:聞くふりをする
  • レベル2:選択的に聞く
  • レベル3:注意して聞く
  • レベル4:感情移入して聞く

win-Winを実現するためには、この「感情移入して聞く」ことが必要です。これは、「教官による傾聴」というスキルです。共感による傾聴とは、相手の目線で話を聞き、心の底から誠意を持って相手を理解しようとすることです。

相手が「何を言ったか」ではなく、「相手が何を感じたか」に耳を傾けることが大切です。

共感による傾聴には時間がかかると思う方も多いのではないでしょうか。しかし、心の声に耳を傾けることに使った時間は、相手からの信頼という大きなメルットをもたらしてくれます。

相手の話に耳を傾ける際には、「自分の話をしたい」という気持ちをできるだけ自制しましょう。

「共感による傾聴」の上達のために

では、どうすれば、「共感による傾聴」ができるようになるのでしょうか。

コヴィー博士は、「共感による傾聴」の上達のために次の4つのステップを紹介しています。

第一段階:話の中身(キーワード)を繰り返す。これにより、相手の話を注意して聞くことができます。

第二段階:話の内容を自分の言葉に置き換えて言い直す。これにより、話の内容を考えながら聞くようになります。

第三段階:「辛いね」「楽しいね」など、相手の感情を自分の言葉で置き換える相づちを打つ。これにより、相手の言葉よりも相手の感情に注意して聞くようになります。

第四段階:第二、第三段階を同時に行う。この段階で初めて相手は心を開き、信頼が生まれます。

こうしたスキルを使った傾聴は、あくまでも「相手を理解したい」という誠意があってこそ意味があります。それを踏まえた上で、この4ステップを練習してください。

第六の習慣 相乗効果を発揮する

相乗効果とは、個別のものを合わせてここの和よりも大きな結果を得ることです。コヴィー博士は、この相乗効果を「人生において最も遂行な活動」と言っています。それは、相乗効果を発揮することで、今までになかった新しいものを生み出せることができるからです。

相乗効果を生み出せるかどうかは、コミュニケーションの深さによると言っています。そのレベルは次の三段階で表すことができます。

防衛的コミュニケーション:お互いが守りに入り、自分が損しないことを考える。

尊敬的コミュニケーション:ある程度の相互理解が生まれるが、共感による傾聴には至らないため、解決は妥協によってなされる。

相乗効果的コミュニケーション:それそれの相違点について深く理解しあい、個々が挙げる成果より大きな成果を生み出すことができる。

再新再生

第七の習慣 刃を研ぐ

第七の習慣は、次の4つの側面からバランスよく刃を研ぐ習慣です。

  • 肉体(体調)
  • 精神(観点)
  • 知性(自律性)
  • 社会(つながり)

肉体的側面で刃を研ぐとは

運動によって身体をメンテナンスすることです。持久力、柔軟性と強さという3つを意識します。健康な体を維持することによって、第一の習慣である「主体である」ということも継続しやすくなります。

精神的側面で刃を研ぐとは

自らの価値観を深く見つめることです。読書や音楽鑑賞、自然の中に身を置くことなどで自分の心と向き合いましょう。

知的側面で刃を研ぐとは

情報収集力や選択する力を磨くことです。自分の目的や価値にあった優れた本を読んだり、自分の考えや経験をアウトプットする。

社会的側面で刃を研ぐとは

人間関係においても自分の価値観に忠実に振る舞うことです。仕事やボランティアによる社会貢献などの活動で、公的成功を目指すためにも必要なことです。

まとめ

いかがだったでしょうか、少しでも「7つの習慣」に興味を持っていただけましたでしょうか?

もし、面白そうかも?と思った方は、実際に「7つの習慣」を手にとってみてください。

オススメの本

7つの習慣い興味を持った方は、こちらの本を読んでみてはいかがでしょうか。

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