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ファブレスメーカーとは?Apple社が儲かるすごい仕組み!

「ファブレス」という言葉を聞いたことはありますか?

ファブレス(fabless)とは fab(fabrication facility「工場」)を持たない(less)という意味で、 「ファブレス企業」とは、工場を所有しない製造業を指しています。実は、このファブレスという仕組みは、私たちの周りを見渡してみると多くの有名企業が活用しています。

日本のファブレス企業

キーエンス

FA センサーなど検出・計測制御機器を中心に展開し、3Dプリンターも販売しています。この会社は、30代で年収1000万円を超えるとして、就活生には有名かもしれません。

任天堂

世界的に有名なTVゲームのメーカー。任天堂と言えば、ポケモンですね。Pokemon GOの今後に期待です。

ダイドードリンコ

清涼飲料大手。自販機の台数や缶コーヒーの販売量で業界 3 位。

エレコム

パソコン周辺機器大手。マウス、家具、記憶媒体など企画開発しています。ヤマダ電機に行くと、よく見かけるメーカーだと思います。品質もかなりいいですね。

米国のファブレス企業

アップル

IT 機器大手。スマートフォン「iPhone」、タブレット「iPad」を生産しています。世界の時価総額ランキング1位です。

クアルコム

携帯電話向け半導体で世界最大手。アップルやサムスン電子が主要顧客です。

ナイキ

スポーツ用品メーカー最大手。「NIKE」ブランドでシューズ、衣類等を販売しています。

ファブレスのメリット・デメリット

「ファブレス」の大きなメリットとしては、通常のメーカーが生産設備に投入する資金や人材を、競争力の源泉となる研究開発に集中させることができます。工場には、生産のためのロボットやラインの確保、土地の確保など様々なものにお金がかかります。
設備を持たない「ファブレス」なら、市場の急速な変化にも、身軽に開発投資を対応させることができます。一時期人気だった「シャープの亀山モデル」は、この真逆の方針を行っていました。

メリット

  • 設備投資が最小限で済み、小資本のベンチャーでも市場参入しやすい
  • 身軽であり市場の変化に素早く対応できる
  • 複数の工場に発注することで競争が生じ、納期短縮やコストダウン、品質向上を同時に達成できる

デメリット

  • 情報漏えいや模倣されるリスクがある
  • 品質管理が難しい
  • 生産過程でのノウハウが得られない

Appleのすごいところ

このファブレスという仕組みを使い、Appleが成功事例を作りました。それにより、「日本の電機メーカーは工場を持つ垂直統合だからダメだ!」という認識が広がり、自社工場を手放した企業も多くいます。

しかし、本当に「垂直統合」が悪なのでしょうか?

実は、Apple社こそが電機メーカーの中で最も垂直統合が進んでいる企業です。

よくよくApple製品のことを考えてみると分かるかもしれません。

 

あなたがApple製品を買う時のことを想像してみてください。

 

どこでMac BookやiPhoneを購入しますか?

おそらく、Apple Storeに行くのではないでしょうか。

そうなんです、Appleは製品の販売には自前のAppleStoreを持ち、OSも独自開発、そしてSteve Jobs氏自らがパッケージングの特許を8件も発明しています。Steve Jobsの記事もあるので、気になった方は読んでみてください。スタンフォード大学でのスピーチは、感動します!

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さらには、利益率の高い「iTunes」のようなサービスも運営まで行っています。

 

一方の日本メーカーを考えてみると、販売は家電量販店に任せ、OSは外部の「Android」や「Windows」を使用しています。さらには、「iTunes」のようなサービスもなく、大きく遅れをとっています。

最近では、Amazonも音楽サービス「Amazon Music」を出し、「Android」でも音楽アプリを押さえられています。

実は、工場を持たないAppleですが、最もお金が掛かる切削加工機やレーザー加工機についてはApple社が自ら投資し、製造委託先の台湾のHon Haiなどに貸与していたりします。

つまり、Apple社は工場を持ってはいませんが、最も価値を生み出す固定費の部分に投資し、変動費の部分だけを外注しています。

まとめ

今回は、「ファブレス企業」Appleについて見てみましたがいかがでしたか?意外と知らない仕組みを持った企業は、Apple以外にもたくさんあります。例えば、DELLの「デル・ダイレクト・モデル(デル・モデル)」も有名です。ご興味があれば、企業のビジネスモデルなども調べてみると面白い発見がいろいろとかるかもしれません。

読書会をやっているといろいろな会社の方に参加していただいてるので、それぞれのビジネスモデルの話も出て面白いですね。

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